住まいの原点はテントにある

東北ホームテックは住まいの原点についてリフォームを通じて真剣に考えています

畳からベッドへ

人間の生活のシステムというものは一部分だけが変わってもダメで、ゆりかごから墓場まで全てが変わらなくてはどこかに齟齬が生まれます。
最近は、人の誕生も死も病院で行われるのが普通のことになってしまいました。
昔は「畳の上で死にたい」などといったものです。
それに昔の日本家屋では葬式なども自宅で行えました。
しかし、例えば今のマンションでは葬式をしようとしてもまず無理です。
ご位牌はこちら、ご親族の方はこちら、棺桶はこちら、弔問の方はこちらと3LDKをフルに使ってもそれは葬式にはなりません。

第一、出棺しようにもマンションのエレベーターに今の棺桶は入りません。
非常階段を担いで折れ曲がって降りる間に、何かの拍子に遺体が飛び出して「うらめしや〜」などという事態になるかもしれません。
つまり、現在の葬式システム、棺桶に遺体を横たえる寝棺システムというものが、高層アパートの生活とは合わなくなってしまったということです。

マンションのエレベーターに合わせてつくられた箱型の棺桶やそれに合わせた形の火葬場でも登場するか、葬式自体が変わるか、にかかってきます。
生活のシステムというのはそういうもので、一部分だけ変えてもダメだということです。

住まいの原点について

それでは、人間の住まいのこれだけは変わりようがないといういちばん根源的な形は何でしょうか?
そのヒントはテントあるようです。
まず、普通のテントというものは、寝る場所、すなわち寝袋なり毛布なりにくるまって横になるスペースと、リュックサックなどの携行品を置くだけのスペース、これだけです。
もちろんトイレも台所も、浴室もありません。
これが、人間の生活のミニマム・リクワイアメント(最低必需品)なのです。

住まいを人間が生存するための生活財としてとらえるのならば、その基本にはこのミニマム・リクワイアメントしかなく、ここを根源として発想されなければなりません。
鴨長明の方丈の庵は、たためば車2輌でどこへでも運べましたが、テントなら車も不要です。
雨露をしのぐためだけ、という点でも住まいの原点といえます。

なにも、今更テントの効用を説くわけではありませんが、要は、人間が生活してゆく原点に立ち戻って住まいを発想することが、むやみに外面を飾りたてたり、部屋数を増やしたりする建売住宅や豪華マンションに右顧左眄しなくてすむ近道であるということです。
外観や間取りにばかり目を奪われずに、自分の住まいを本当に必要な広さや、間取りのあり方を考えるべきだと思います。
住まいとは、雨露をしのぎ、自然にとけこんだ日常の普通の生活を送るところであり、他人の目を意識する虚栄の場ではないということです。

当社は「家族が集う家づくり」について常に考えています。
杜の都と称されるここ仙台においては、家を建てることと同じ価値観をリフォームに持っている方がとても多くいらっしゃります。
人生における一大イベントとも呼べる大切な業務を真摯に受け止め、仕事としてではなく、人と人とをつなぐためのお手伝いをさせていただく立場にいると思っています。

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