縁側は部屋の中?それとも外?

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住まいから縁側がなくなってきている

縁側というのは、昔は玄関と同じように出入り口であり、老人たちは、縁側に座って、お茶を飲んだり、孫のお守りをし、ひなたぼっこをしながら、その毎日を過ごすことが多かったようです。
また、通りがかりの近所の人との社交の場でもありました。

ところが、最近の住まいには、この縁側がなくなってきているようです。
テレビのコマーシャルにもよく登場した、あの懐かしい”縁側とおばあさん”という風景はどこかへいってしまいました。
室内と庭とを視覚的、心理的につないだり、切り離したりする役割が縁側の持ち味でもあります。
座敷に落ち着いたまま、縁側のガラス障子を通して四季の変化を楽しむこともできるし、縁側の障子を開ければ、座敷と庭を挟んでひとつづきのものとなります。
そして、縁があるために、その狭さをあまり感じないというよさもあります。

家の内側にある縁側

「縁は異なもの、味なもの」という言葉がありますが、この縁を、縁側や濡れ縁など住まいの縁としても意味が通じるのはおもしろいものです。
つまり、縁は異なるものというのは、軒下の濡れ縁などが、いったい室内空間なのか外部空間なのか判然としないところにあります。

近ごろの家は、縁側の外側にガラス戸を立てています。
昔の家は縁側の外には雨戸だけで、日中は戸を立てない、いわゆる外縁で、神社など、古い形式の外縁になっています。
いまの言葉でいえば濡れ縁になります。
清涼殿などの庇はシトミ戸の外にあって、一段低く造作され、雨水が室内に侵入しないようにつくられていて、落橡(おちえん)と呼ばれています。
当用漢字にはありませんが、すこし古い本では橡と書いていたそうです。
橡と書くのは日本建築独特なもので、本場中国の漢字では橡というのはタルキのことです。
西洋人や中国人のように、大陸で生活している人々の住宅と、日本のように太平洋諸島の島々で生活している人々の住宅では、気候風土や生活習慣が根本的に違うので、その家の構造や住まい方もおのずと異なってきます。

日本の気候風土にマッチしている縁側

そのひとつが、この縁側です。
気候風土が温和なため、通風さえ良くしておけば暮らしやすいのが、日本を含めて太平洋の島々に住む諸民族の住宅です。
だから、私たちの住宅には、西洋人や中国人の住宅のような厚い壁のかわりに風通しのよい縁側がついているのです。
縁側は海岸の砂浜のようなもので、潮が満ちてくれば海になり、潮がひくと陸になるような場所ともいえます。
西洋建築や、中国の建築のように壁でしっかりと屋内と戸外の縁を切って、激しい自然の脅威から、室内の安全を守ろうとする態度に比べ、日本の建築は、縁側で屋内と戸外の空間をオーバーラップさせています。
だいたい日本の気候は、雨風の日と、冬の数週間を除いては、戸外で暮らしたほうが快適です。
雨の日でも、屋根さえあれば、軒下で雨滴の落ちるのを眺めながらしばらく沈思黙考するのも楽しいものです。
縁側は、そうした有意義なスペースを演出してくれます。
縁側の無くなった現代の住宅には、ちょっと味気なさを感じますが、それも縁なき衆生かもしれません。
当社は、ここ日本独特の気候風土や受け継がれてきた習慣などにもしっかりと目を向けた家づくりと、少しでもお客さまに快適に過ごしてもらえるようしっかりとした住まいのご提案をさせていただきます。

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